初めて国際コンクールに挑戦する方へ|舞台経験を成長につなげる準備と心構え
国際コンクールは、海外経験や華やかな受賞歴を持つ人だけの舞台ではありません。
大切なのは、現在の演奏を人前で届け、次の成長につながる経験を得ることです。ルーマニア国際音楽コンクールは、初めて国際コンクールに挑戦する高校生、音大生、一般大学の学生、若手演奏家にも開かれています。
初めての国際コンクールでも参加できる?
「自分の演奏で応募してよいのだろうか」と迷う方は少なくありません。
しかし、ルーマニア国際音楽コンクールは音源審査を設けておらず、予選から実際のホールで演奏する形式です。そのため、「音源審査で落ちて舞台に立てない」ということはなく、応募された方は必ず舞台で演奏する経験を積むことができます。
コンクールは完成された演奏家だけが参加する場所ではありません。本番に向けて曲を深く学び、舞台で現在の力を確かめることも、大きな参加目的になります。
対面の舞台だから得られる経験

ルーマニア国際音楽コンクールは、対面での演奏を大切にしています。
録音や動画では、納得できるまで撮り直すことができます。一方、本番の舞台では、ホールの響き、客席の気配、舞台袖で待つ時間など、録音では得られない要素の中で演奏に向き合うことになります。
緊張して思うように弾けなかった部分も、予想以上に音楽へ集中できた瞬間も、実際の舞台に立つからこそ得られる経験です。
その一つひとつが、自分の演奏を見つめ直し、次の練習や本番へつなげる大切な材料になります。
技術だけでなく、音楽を届ける力を磨く

このコンクールでは、演奏技術に加えて、個性や表現、将来性、会場と一体になったパフォーマンスが重視されています。
そのため、音を間違えないことだけを目標にするのではなく、「この曲をどのように聴いてほしいか」を考えることが重要です。
曲の雰囲気に合う衣装や、舞台への出入り、演奏前後の立ち居振る舞いも、音楽を届けるための準備の一部です。華美に見せるのではなく、自分が表現したい作品の世界に合った舞台を考えてみましょう。
他の参加者の演奏も成長のきっかけになる

自分の演奏が終わった後は、可能な範囲でほかの参加者の演奏を聴くこともおすすめです。
同じ楽器でも、音色、間の取り方、フレーズのつくり方は一人ひとり異なります。声楽、弦楽器、管楽器、打楽器、アンサンブルなど、専門外の部門から表現のヒントを得られることもあります。
第21回大会の開催報告でも、本選では参加者同士の演奏を聴くことが勧められています。順位を見るだけでなく、「なぜ印象に残ったのか」を考えることで、審査結果とは別の学びが得られます。
初参加の前に準備しておきたいこと

初参加の場合、演奏曲の準備だけでなく、当日の流れを想像しておくことも助けになります。
会場までの移動、受付、舞台袖での待ち方、演奏後の過ごし方、表彰式まで参加するかどうか。こうした細かな部分を先に確認しておくと、本番当日に演奏へ集中しやすくなります。
演奏そのものに集中するためにも、当日の動きをあらかじめイメージして準備しておきましょう。
まとめ
初めての国際コンクールに、不安や緊張を感じるのは自然なことです。
本番に向けて準備を重ね、ホールで演奏し、ほかの参加者の演奏から学ぶ経験は、今後の大きな成長につながります。
コンクールでは、思うような結果にならないこともあります。入選にいたらなかった時の悔しさやショックは簡単に割り切れるものではありませんが、華やかに見えるアーティストも、多くの挑戦や悔しい経験を重ねながら成長しています。
結果だけにとらわれず、自分の音楽を舞台で表現する貴重な機会として、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
