ルーマニア演奏旅行2024 Vol.2 – NPO法人日本ルーマニア音楽協会 – 日本とルーマニアの音楽の架け橋
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ルーマニア演奏旅行2024 Vol.2

子どもたちが帰国すると、入れ替わりに「第19回ルーマニア国際音楽コンクール」グランプリIX percussionが到着です。日本から運ぶ楽器、オランダから運ばれて来た楽器、ルーマニアで用意された楽器が一堂に集められ、コンサートツアーが始まります。

アンサンブル部門グランプリがルーマニアに!

子どもたちの演奏旅行が終了し、帰国の途についた日に、昨年のグランプリIX percussionがルーマニアに到着です。

子どもたちが帰国して淋しいなどと言っている暇もなく、まもなく到着するアーティストと楽器、リハーサルの準備など大所帯を迎え入れる準備に入ります。

日本とオランダからと二手に分かれて到着する彼らを、その都度セバスチャンが空港まで迎えに行ってくれました。

昨年の「ルーマニア国際音楽コンクール」グランプリは初のアンサンブル部門からの誕生でした。1年かけて演奏旅行の準備をしてその日を迎えたものの、何か忘れているものはないかと心配でなりませんでした。

パーカッショニスト加藤訓子先 生、アンディ、セバスチャン、多くの人々の 協力で無事に開催出来たことに感謝致します。

アンサンブルのための会場

先週子どもたちがコンサートを行った同じ都市3箇所で開催するのですが、リトルピアニストたちのための会場とパーカッションアンサンブルの会場はその用途に合った会場探しから始まっています。

セバスチャンは、ブカレストではルーマニア国立ブカレスト音楽大学ホール、ブラショフ、ピティシュテ、シビウではフィルハーモニーの大きな会場を用意してくれました。

そして、ブカレストでは、音楽大学の学生たちもコンサートに参加して交流を深めていました。

コンサート

今回も2台の車でアーティストたちは移動ですが、それにもう一台、楽器のためのトラックも一緒です。華やかなコンサートが終了すると楽器を片付け、トラックに積んで次のコンサート会場へ、次のコンサート会場に着けば、マリンバは組み立てます。

ティンパニーはそのまま運び込みます。小さな楽器は何箱にも分けられて運び込まれ、全ての楽器の搬入が終わった時は真夜中近くになっています。この作業を毎日移動の度に繰り返し行っています。

パーカッショニストは体力がないとなれないと、演奏を見ていてそう思っていましたが、いやいやそれは搬入からのことを言っているのだと毎日ご一緒して改めて理解出来ました。

ピティシュテのコンサート前に

そんな忙しい中でもやはりドラキュラ城は観光したいということで、ブラショフからピティシュテに行く道中でドラキュラ城(本当はブラン城と言います)に寄りました。

演奏旅行の度にドラキュラ城に来ている嶋田は、下のレストランで待っていることにしました。ドラキュラ城はいかにも!というように絶壁の上に建っています。入り口までも結構坂を登って行きます。

初めて行ってから20年の歳月が経ち、ドラキュラ城周辺も観光地化してきています。周りにはお土産やさんやレストランもたくさん出来ています。今回入ったレストランはわざと蜘蛛の巣を張り巡らせ、ドラキュラを彷彿させる演出をしていました。

あるレストランではメニューに「血のスープ」という名のついた料理があったことを思い出しました。ただのビーツで作ったの赤いスープなのですが、なんというネーミングでしょう!

サマーセミナーからの再会

今年の夏にICon Arts Transylvaniaサマーセミナーに招聘された加藤訓子先生がルーマニアに来ていらっしゃると、同じく伴奏者として招聘されていた久保山菜摘(第12回コンクールピアノ部門最高位)さんが、車で数時間かけてシビウまで駆けつけてくれました。

彼女はルーマニア人と結婚して、ルーマニアと日本と半分づつの生活をしており、たまたまこの時期にはルーマニア滞在中でした。

アンサンブルの皆がコンサート準備をしている間に嶋田は菜摘さんとシビウの街を観光し、博物館にも行くことが出来ました。

ちょっと覗いたつもりの博物館は、サミュエル・フォン・ブルケンタール(1721-1803)が設立したBrukenthal National Museum(ブルケンタール国立博物館)で、1817年に正式に一般公開された博物館だそうです。

広い館内の貯蔵品は素晴らしく、シビウに行かれた時はぜひ訪れてみてください。

今回の演奏旅行を終えて

2つのグループの演奏旅行を行ったのは初めての試みでしたが、それぞれの良さを発揮出来た素晴らしい演奏旅行だったのではないかと自負しております。

ルーマニアを訪れたアーティストたちが、ルーマニアを大好きになってくれることが、協会の喜びでもあります。

今回の体験、経験が今後の演奏に活かしてもらえれば更に嬉しく思います。そして世界観が広がっていくことを願っています。

次回への展望

2017年、UCIMR(審査員・協会理事であるセバスチャン・ギョルギュ氏代表)とパートナーシップを結ぶことによって、より一層ルーマニアと日本の文化交流を活発に出来るようになりました。

日本からルーマニアに演奏旅行に行った人数は100人弱になります。ICon Arts TransylvaniaやCellEASTなどを含めればそれ以上になることでしょう!ルーマニアからは、審査員、コンクール参加者その他、50人以上が来日しています。来年以降は更にルーマニアからアーティストを呼ぶことが出来、日本のアーティストにも多くの機会を増やしていきたいと思います。

第8回ルーマニア国際ジュニア音楽コンクール地区予選は、上海地区予選も加わります。

ますます世界に飛び出して行って欲しいと願っています。

第21回ルーマニア国際音楽コンクール申込受付中!

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